これだけは押さえておきたい電力業界の今とこれから
急速に変化、多様化しつつある電力業界。特にこれから一気に市場が広がり、ビジネスモデルも多様化していくと思われる「電力小売業界」への就職・転職を目指す方の先導役として役立つ連載がスタート。実際に電力業界への就職・転職を目指している方だけでなく、新たな拡がりをみせようとしている電力ビジネスの今と未来を把握したいと考えているビジネスパーソンも必見だ。
1990年代、インターネットが世の中に急速に広がり、私たちの社会と生活は大きく変わりました。そして今、電力・エネルギーの世界でかつてのインターネット革命にも似た、大きな変革が起きつつあります。その変革によってこれから先、日本だけでなく世界の産業、ビジネス、私たちの暮らしが驚くべき変化を迎えると予想されています。
この電力・エネルギー産業、業界の変化の鍵を握る重要な要素として、2016年4月から開始された「電力小売全面自由化」が挙げられます。この自由化によって新たな巨大市場が生まれました。電力自由化はこれまで段階的に進められてきましたが、今回の小売全面自由化、そして2020年に予定されている「発送電分離」によって、これまで国を挙げて進められてきた日本の「電力システム改革」が完了することとなります。
さらに、スマートメーター、VPP(仮想発電所)、ネガワット発電など、さまざまな新しい機器やテクノロジー、システムの普及・導入も、業界の変化・変革にとって大きな鍵となります。こうしたテクノロジーやシステムの導入、さらにはIoTの発達・普及の影響もあり、かつて経験したことのない電力・エネルギーの大改革時代を迎えつつあるのです。それは少々大げさに言えば、かつてペリー提督の黒船来航が日本に与えたインパクトと同じような大きなインパクトであり、江戸時代が明治時代に変わったのと同様の劇的な変化と言っても過言ではないでしょう。
【2016.11.25 スマートジャパン記事より】
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